名人位成立よりちょうど400年の平成24年将棋第70期名人戦始まる

羽生VS森内百番指し

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将棋の第70期名人戦が本日2012年4月10日、 森内俊之名人(41歳)と挑戦者の羽生善治王位(41歳)で第1局が 十八代徳川宗家徳川恒孝氏により振り駒がなされた結果、 森内名人の先手番で東京都文京区椿山荘にて開始されました。

名人戦は七番勝負、1局持ち時間は将棋界で最長の各9時間、2日制で実施されます。 森内俊之名人は十八世名人襲位予定、 羽生善治王位は十九世名人襲位予定と共に名人襲位予定のお二方の 静かで熾烈な争いがこれから数ヶ月の間繰り広げられます。 このお二方は去年も名人戦を争い森内挑戦者が羽生名人を破り名人位を獲得していました。

主催は朝日新聞社と毎日新聞社、協賛は大和証券グループ、 賞金額・対局料などは公表されていませんが将棋連盟との契約金などから 2,000万円から2,500万円ほどと推定されており、 それとは別に対局料が両者に支払われるそうで 名人には1,400万円 挑戦者には700万円と推定する情報もあります。

さて今期振り駒を第18代徳川宗家が務められた如く、 今年は初代徳川宗家、徳川家康公に依り、 名人位が初代大橋宗桂名人に与えられてからちょうど400年の節目に当たります。 これを祝い名人戦の前には前夜祭なども開かれて棋界は盛り上がりを見せています。

新桂3寸足付将棋盤3点セット

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400年前と言えば1612年、慶長17年に当たります。 お馴染み関が原の戦いが1600年慶長5年ですからそれから干支で一回り後の歳、 大阪冬の陣が慶長19年、夏の陣が慶長20年で元和偃武と相成る、 未だ戦国の余韻冷め遣らぬ年に名人位は制定されたことになります。 関が原の合戦では足軽にて参戦したと言われる剣豪宮本武蔵が 巌流島の決闘にて佐々木小次郎を打ち破ったのがちょうど慶長17年のことでした。

大橋宗桂初代名人以来世襲制であった名人位の一世名人制は関根金次郎十三世名人を最後に 1937年廃止され、短期実力制名人位制度が開始、 第1期木村義雄名人を皮切りに連綿と継続され今期70期の対決となる訳です。

午後6時半に挑戦者の羽生王位が76手目を封じ、本日1日目の対局が終了、 明日11日午前9時に対局は再開され夜に第1局が終局します。 400年と謂う歴史を持つ名人位を巡る戦いは今年はどのような展開を見せるでしょうか。

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なお名人戦はニコニコ生放送で配信されています。 本日の第1局初日の放送 ネット初!完全生中継【将棋】第70期名人戦七番勝負第1局(初日)森内俊之名人vs羽生善治二冠 (番組ID:lv86926101) は18:38に終了していますが18万2千人余りの方が来場し楽しまれたようです。 明日第1局2日目の様子も午前8時50分から ネット初!完全生中継【将棋】第70期名人戦七番勝負第1局(2日目)森内俊之名人vs羽生善治二冠 (番組ID:lv86990932) にて配信される予定ですのでファンは今から待ち切れないのではないでしょうか?

Tokyu Shogi Matsuri Talk show

使用写真

  1. Tokyu Shogi Matsuri Talk show( photo credit: Naoki Nakashima via Flickr cc